かの言ふ者は、ともかくもおぼえず、このゐたる人こそ、をかしと見え聞えつることも失するやうにおぼゆれ。 また、さいと色に出でてはえ言はず、「あな」と高やかにうち言ひうめきたるも、「下行く水の」と、いとほし。立蔀(たてじとみ)、透垣(すいがい)などのもとにて「雨降りぬべし 僕は男性なのであまり深くは分からないのですが、女の子同士って派閥みたいなのありますよね。小学生の頃、いつも仲良くしていた女子グループから、突然仲間はずれにされてる女子を何度か見たことがあります。いきなり平成の世でもよくある現象が出てきました。現代でも嫁姑問題ってありますね。そして、この内容から感じるイメージ。それは、清少納言もやっぱり女性だったということ。この当時はコピーという技術は存在しません。なので、自ら書き写すという作業が必要になるわけです。この時に、墨をコピー元の本や床に垂らしてしまう人が多かったようです。定子は清少納言が仕えた女性てすが、枕草子には、清少納言と定子の心温まるエピソードが多く書き残されています。そんな宮廷女性にとって、毛抜きは日用品であり品質の良し悪しは大きな問題だったことでしょう。二人はお互いを認め、信頼し合う相思相愛な関係であったことが枕草子から読み取れるので、『最後まで仲の良かった女同士』にはそぐわない事になります。もっと枕草子の世界を覗いてみたい方は、こちらからお好みの記事をご覧ください。嫁姑、完璧人間、女性グループの3つに関しては現代でも全く同じことが言えるのではないでしょうか?ですから、人付き合いで大切なことは、1000年前から変わっていないとも言えます。枕草子では、この他にも例をあげているのですが今回は5つに絞って見てみました。隠す必要のない日本の白い歴史をご紹介。社会人からの歴史の学びなおしに役立てれば幸いです。これは、現代も一緒ですね。今も昔も完璧な人間なんていないってことです。この当時、毛抜きは主に眉を抜くのに使われていました。美容を重視する平安時代の宮廷女性にとっては、必須アイテムだったことでしょう。清少納言が教えてくれる千年前から変わらない人間の本質に迫ってみましょう。 六月のころあやしき家に夕顔の白く見えて蚊遣火ふすぶるもあはれなり。六月祓またをかし。 七夕まつる こそなまめかしけれ。 やうやう 夜寒になるほど雁鳴きて来るころ萩の下葉色づくほど早稲田刈り干すなど取り集めたることは秋のみ ぞ多かる。 また野分の朝 こそをかしけれ。 言い続く�
『ありがたきもの』 ここでは、清少納言が書いた枕草子の中の「ありがたきもの」の品詞分解を行っています。 ※現代語訳:『ありがたきもの』わかりやすい現代語訳と解説 品詞分解 ※名詞は省略してあります。 ありがたき形容詞・ク活用・連体形 もの。 ありがたきもの 舅にほめらるる婿。また、姑に思は1 るる嫁の君。毛のよく抜くる①しろがねの毛抜き。 主そしら2ぬ従者。 3つゆの癖なき。かたち・心・ありさますぐれ、世に経るほど、いささかの②きずなき。1同じ所に③住む . 枕草子の作者清少納言の生涯や原文の内容・意味、現代語訳を紹介。冒頭の春はあけぼの…も有名です。日本が世界に誇る随筆文学、枕草子の魅力を解説しています。 目次1 ありがたきもの。舅に褒めらるる婿。また、姑に思はるる嫁の君。1.1 品詞分解2 つゆの癖なき。容貌・心・ありさま優れ、世に経るほど、2.1 品詞分解3 物語・集など書き写すに、本に墨つけぬ。よき草子などは、3.1 … 古典の問題です。得意な方どなたかお願いします。枕草子「ありがたきもの」の一文物語、集など書き写すに、本に墨つけ¹ぬ。¹の「ぬ」の品詞・意味・活用形を答えなさいという問題なんですが、品詞は助動詞意味はしてしまった活用形は終止形で合っていますかね?難しいです。 清少納言が書き残した『枕草子』。この古典には千年前の様々な事柄が綴られています。そんな枕草子から読み取れる『千年前から変わらない人間の本質』と『平安時代のあるあるネタ』。この記事では、枕草子 七五段『ありがたきもの』より、清少納言が感じた滅多にないものをご紹介します。 かのいふ者は、ともかくもおぼえず、このゐたる人こそ、をかしと見え聞こえつることも失するやうにおぼゆれ。 また、さいと色に出でてはえ言はず、「あな」と高やかにうち言ひ、うめきたるも、「下行く水の」といとほし。 立蔀、透垣などのもとにて、「雨降りぬべし」など聞こえごつも� 懸想人にて来たるはいふべきにもあらず、ただうち語らふも、またさしもあらねど、おのづから来などもする人の、簾(す)の内に人々あまたありて物などいふに、ゐ入りてとみも帰りげもなきを、供なる男童(をのこわらは)など、とかくさしのぞき、けしき見るに、「斧の柄も朽ちぬべきなめり」と、いとむつかしかめれば、長やかにうちあくびて、ひそかに思ひていふらめど、「あな、わびし。煩悩苦悩かな。夜は夜中になりぬらむかし」と言ひたる、いみじう心づきなし。かのいふ者は、ともかくもおぼえず、このゐたる人こそ、をかしと見え聞こえつることも失するやうにおぼゆれ。立蔀、透垣などのもとにて、「雨降りぬべし」など聞こえごつも、いとにくし。いとよき人の御供人などはさもなし。君達などのほどはよろし。それより下れる際はみなさやうにぞある。あまたあらむ中にも、心ばへ見てぞ率てありかまほしき。清少納言の枕草子を読んでいます。自分なりに現代語訳したり、解説したり、感想を書いています。前に書いた徒然草のブログ↓もあります。でも、すごく身分の高い人のお供なんかはそんなことはなくて。名家の若君たちなんかのお供の人はいいの。でもそれより下の場合はみんな、あんな風に、問題アリなのよ。大勢いるスタッフの中からは、従者マインドをしっかり見極めて、連れて行きたいものだわね。恋人として来るのは言うまでもなく、単におしゃべりをするだけの人でも、また、そんなでもなく、ただたまたま来ただけの人であっても、簾の中に他の女子たちもいっぱいいておしゃべりしてるところに入ってきて、座って、すぐには帰りそうもないとき、お供の男の子なんかが、「どうなってるんだろ?」って、覗き込んで様子を見て、「斧の柄もボロボロになって無くなっちゃうぐらい(時間かかるん)じゃね?」なんて、めっちゃ面倒臭そうに言って、大あくびをしてね、バレないと思って言ったつもりなんだろうけど、「あぁ、つれぇなー。煩悩苦悩だわ。『夜』が『夜中』になっちゃうじゃんよー」って言うの、ホントめちゃくちゃ憎ったらしいわね。で、そんなこと言う本人のことは、別に何とも思わないんだけど、中に入って座ってる主人のほうを、今までステキだなって、見たり、聞いたりしてた気持ちが無くなっちゃうような気がするの。karorintaroさんは、はてなブログを使っています。あなたもはてなブログをはじめてみませんか?なかなか優美な、奥ゆかしい雰囲気の歌ですが、今回はあえてこれを出してきたわけですね。「透垣(すいがい)」というのは、板または竹で、間を透かして作った垣根のこと、だそうです。
このテキストでは、清少納言が書いた枕草子の中から「ありがたきもの」の現代語訳・口語訳とその解説を記しています。 ※「ありがたきもの」と聞いて、現代語での「ありがたいもの」と解釈しないように注意しましょう。古典で「ありがたし」は「めったにないもの」の意味です。