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優勝した選手以外にも、アシストや逃げなどでインパクトを残した選手を積極的に選んでいきたい。これにより、ツールはいよいよ、予定通りの日程で開催することが厳しくなってきている。ただ、感染者が増える一方なのはフランスも同様で、3月には都市封鎖を行うロックダウンを断行。買い物など必要最低限の行動以外は外出制限が設けられており、大規模なイベントは開催禁止とされている。ツールとならび同国におけるスポーツのビックイベントである、テニスの全仏オープンも当初の5月下旬開幕を9月に延期すると発表している。その後南米で数レース行われていたものの、事実上パリ~ニースをもってサイクルロードレースシーズンは中断となる。3月19日、UCI(国際自転車競技連合)が4月いっぱいまでの公認レースの中止、ならびにUCIポイントの凍結を発表。UCIの措置とは直接的な関係こそないものの、同24日には東京2020オリンピックの延期も正式に決定している。日本を含む東アジアを中心に感染が拡大していた新型コロナウイルスがロードレースシーンに影響を与え始めたのは、2月のこと。同23日にスタートしたUCIワールドツアー第3戦「UAEツアー」で選手・関係者に感染者が発生したことだった。第5ステージ終了後、残る2ステージを残して大会の打ち切りが決まった。ベルギー最高学府の1つであるゲント大学を卒業。数年前にはコーチ資格も取得するなど、勉強熱心な一面も。「チームの若い選手にアドバイスを送るのも仕事だと思っている」と意識は高い。現時点で中止または延期となっている国内外の主なレースを以下にまとめておく。加えて同日には、フランス紙ドーフィネ・リベレが独占リークとして「8月29日に開幕し、9月20日にパリ到達になる」と報じた。なお、閉幕日当日はUCIロード世界選手権男子個人タイムトライアルの実施日。これが本当であれば、ツールを中心に大幅にレーススケジュールが変更になるものと思われる。出場予定のチームからは、「6月中のツール開幕は不可能に近い」といった声もあれば、「もし開催できないとなればチームは経済的に大打撃を受ける」という発言も聞かれる。選手からは、前哨戦であるドーフィネやスイスを走らない限りツール本番は心身ともに難しいとの声や、エガン・ベルナル(コロンビア、チーム イネオス)のようにシーズン再開が見えないためにトレーニングをストップした事例もある。ロードレースを含むスポーツイベントが軒並み中止され、自宅外でのトレーニングが多くの国で禁止されている中で、選手・チームのできることは限られている。ヨーロッパの各種メディアのレポートによれば、ツールが1カ月先送りとなり、7月25日にニースで開幕、8月16日にパリ・シャンゼリゼでのフィニッシュを目指す方向で主催者が水面下で動いているという。すでにA.S.O.と開催都市との合意も取り付けているとの情報もある。また、4月14日付のスペインメディア「マルカ」は、8月1〜23日に開催日を変更する可能性が高いと報道。その場合は、9月にブエルタ・ア・エスパーニャ、10月にジロ・デ・イタリア実施の方向で各主催者が調整するであろうことにも触れている。昨年末に中国・武漢に端を発した新型コロナウイルスCOVID-19は、日を追うごとに…いや、もはや秒単位で国内外の情勢を変化させている。自転車競技も他に漏れず、レース予定日での開催をキャンセルし、「延期」を判断したレースについてもその代替開催日を決めることができない状況にある。こうした中、決断を迫られた1つのレースがいよいよ追い込まれつつある。ツール・ド・フランス。世界最大級のスポーツイベントでもある自転車レースは果たして。そこで今回は、新型コロナウイルス感染拡大によって一変したロードレース界の流れをまとめるとともに、今後の展開を探っていこうと思う。(2020年4月15日時点)本来であれば、4月12日は彼にとってシーズン最大の仕事をする1日だった。パリ~ルーベ。新型コロナウイルス感染拡大にともない中止となった“北の地獄”。中止決定を受けてのインタビューで、「レースが開催されていれば、きっとすごい仕事ができていたと思うよ」との言葉は、偽りのない本心だったに違いない。キャリアで最も充実した時期を迎えている。31歳の彼に与えられている役割はアシストの仕事。チームを勝利に導くための第一波を作り出すことだ。その堅実かつ確実な仕事ぶりは、2018年と2019年に連続して自国で最優秀アシストマンの栄誉を与えられていることからも分かるだろう。そんな彼につけられたあだ名は“トラクター”。グイグイとプロトンを牽引する姿から名づけられた。もちろん、本人もお気に入りだ。