夜に紛れて鬼を狩る者達。それが鬼殺隊である。鬼に家族を殺されたもの、鬼に怨みを抱くもの、鬼を狩ることこそが家の使命とするもの様々な理由で所属している。鬼を狩る特殊な技を呼吸と言い様々な呼吸法や派生が … 累の血鬼術の前に絶望する炭治郎に超走馬灯が駆け巡る…思い出すのは父の記憶。 炭治郎の父はとても病弱、だけどヒノカミ様に捧げる神楽はとても華麗で力強い…何より作画の気合がハンパねーし、かっこえーし、涙が出ちゃう。 炭治郎くん先天性女体化で病弱と色んな設定盛りまくってるのでご注意ください。 マンガアニメ ディズニーキャラクター 小説のキャラクター バニー ディズニーのプリンセス Twitter The novel "病弱な日柱" includes tags such as "柱if", "腐滅の刃" and more. The novel "if 竈門兄妹と入れ替わったら" includes tags such as "炭治郎愛され", "鬼滅の刃小説300users入り" and more. 炭治郎はそれを無意識に動けるまで身体に染み付けてきたのだ。 ならば、十二同時に型を振るうなど、容易いことだ。 「ヒノカミ神楽――拾参ノ型」 迫りくる肉の鎧に対し、炭治郎の尾が放たれる。 炭治郎は瞬時に1500個の肉片を斬ることなど出来ない。 竃門炭治郎の父、竈門炭十郎はヒノカミ神楽を舞っていました。正しい呼吸ができれは、ずっと舞えるという炭十郎。それに耳飾りと神楽を途切れないように継承させるようにという言葉も残しています。炭治郎の記憶の中にたびたび現れる父の姿と言葉。 2019/12/11 - “鬼舞炭 ※記憶なし 盲目で生まれつき病弱な炭治郎と、深夜皆が寝静まった時に毎夜現れる無惨様” その夜禰豆子ちゃんが炭治郎に怒っているのを見た。 その三日後、伊之助が炭治郎にぶちギレているのを見た。 珍しいモノを見たモノだと善逸は思った。 兄妹は本当に仲良しだ。でも善逸は知っている。 The novel "炭治郎の長男病" includes tags such as "炭善", "竈門炭治郎" and more. “というわけでメイド炭じろ落書き全体図。煉炭要素あり全体的に趣味強め”作者:よもやま＠♀8月インテ参加予定☆無料配布本制作中,yomoyama801, 公開日:2019-12-24 19:12:39, いいね:83, リツイート数:14, 作者ツイート:通販予約開始されました 冨岡さんちが大家族になるまでの話 https://t.co/I024qYh01o B5/36P/禁 価格545円(税別) 鬼舞辻無惨消滅後、夫婦になった義勇と炭治郎は子宝にも恵まれ幸せに暮らしていた。が、最近一人息子の事で悩みがでてきて…。炭治郎女体化本です。恋人になったはずの義炭だが、何故か口吸いとお触りだけの日々、もっと深い関係になりたい炭治郎は縛りの達人と呼ばれてる義勇さんに緊縛の縛り方を教えてもらうはずのだが、勘違いした義勇さんに縛られて、色々され鳩麦@htmg_1013の漫画［114/126］「本誌(?
炭十郎も鬼殺隊員だったと言う事実は今のところはっきりとは描かれていません。しかし病弱で臥せていたのに、朝から日の暮れるまで、ヒノカミ神楽を舞っていたり、亡くなる数日前に熊の首を斬ったりしています。このようにまだまだ謎の多い竃門炭治郎の父・竈門炭十郎…炭治郎がもっと強くなるためにも重要な人物であることは間違いありません。知っていてもあえて口にしたくなくて、触れないようにしていたかもしれないと考えることもできますが、家族に危険が及ぼすことがあるかもしれないので注意くらいはしたと思うのです。何も出ていなかったから、炭治郎が急いで家に帰ることもしなかったし、家族があっさりと鬼に襲われてしまったのではないかと思います。炭治郎の父・炭十郎についてはまだ謎だらけで、気になるところがたくさんあります。無一郎の技や精神力をさすが自分の末裔とほめたたえたりしています。ある夜中に炭治郎を起こして、二人で外に出るとそこには九尺もある熊が立っていた。炭治郎は火傷と傷跡のようですが、炭十郎の赤い痣は先天性のものでした。また、炭治郎の回想シーンに現れた痣のある耳飾りをした謎の剣士「炭吉」は炭十郎や炭治郎の先祖に当たる人…その剣士から「ヒノカミ神楽と日輪の耳飾り」を継承し、守り続けているようです。炭十郎が亡くなる十日ほど前に、近くで熊が人を襲って喰う事件が起きていた。炭治郎の父のイメージは炭治郎によると植物のような人…病弱で穏やかで優しい人のようですが、数日後に亡くなってしまうのに、手斧で九尺もある熊を一瞬で倒してしまうようなとても強い人です。夜になると行動する鬼が、年の初めに「ヒノカミ神楽」を一晩中舞っていた炭十郎や舞を見ていた炭治郎たちの前に現れなかったことも気になります。炭治郎は父のことを思い出し、父・炭十郎は年に一度ヒノカミ神楽の型を夜明けから日が暮れるまで続けていました。とても辛そうに見えていた炭治郎が尋ねると、若い頃よりも無駄な動きが無くなり正しい呼吸や動作ができている現在の方が辛くないと話していました。また時透無一郎の記憶に現れる彼の父も、炭治郎と同じ赤い瞳をしていました。 ひゅう、と。 冷たい風が、木々を強く打ちつけるような音が聞こえた。 薄桃色に色づく肌の下を流れる血液は、荒れ狂う海のような激しさだ。ざばざば、ごうごう、と善逸の耳に響いては脳を揺らし … The novel "炭治郎をからかってたら仕返しされる話" includes tags such as "夢小説", "キメツ学園" and more. 記憶あり過保護義勇さん×記憶無し病弱炭治郎くん♀のキメ学軸寄り転生パロです。炭治郎くん先天性女体化で病弱と色んな設定盛りまくってるのでご注意ください。 竈門炭治郎の下には6人の弟妹がいる。一番下の妹とは15歳も離れている。生まれてまもない妹は両親だけではなく炭治郎や禰豆子、この子の兄、姉になる兄妹にとても可愛がられていた。だか…炭治郎が炭 … yaoi, kny, boyxboy.既にデキてる義炭が鬼気術によって箱に閉じ込められてしまい、ラブラブえっちをする本です。作者:いろは,168appy_kmt, 公開日:2019-11-07 22:49:08, いいね:1920, リツイート数:262, 作者ツイート:主人ぎゆと執事炭の 義炭“「半殺しくらいなら許されるだろう」「ダメですッ！！！」(義炭謎パロご注意)”冨岡義勇先天性女体化の炭治郎×義勇♀本第2段目。恋仲の二人だったが、いつも夜の褥で暴走してしまうことを悩んだ炭治郎が義勇♀に気持ち良くなってもらおうと頑張って奉仕するお話。作者:いろは,168appy_kmt, 公開日:2020-01-02 22:19:21, いいね:3390, リツイート数:654, 作者ツイート:１０月にちょっとだけで出したコピー本サンプルブクマがえれえことになっているんですけど再版予定などありませんのでここにさらっとあげさせていただきます！ お手にとってくださった方ありがとうございます！1/2かずさ@kazusa_ktの漫画［69/99］「※本誌バレを含みます※ 原作軸スミヒコがキメ学鬼舞炭と絡むお話。 スミヒコと鬼舞炭を絡めたかっただけのふんわり設定なので、ゆるくご覧ください… 」 竈門炭治郎（かまど たんじろう）とは、『鬼滅の刃』の主人公で、鬼を滅する組織『鬼殺隊』に所属する剣士である。『水の呼吸』と『ヒノカミ神楽（日の呼吸）』の使い手で、嗅覚に優れている。 炭治郎はある日、鬼の首魁である鬼舞辻無惨によって家族を惨殺される。 優しく包み込んでくれる睡魔に身を任せるように瞼を閉じようとして、日に浴びようとも、その細胞は燃えて灰になることもなく、日の世界にその存在を認められていた。短期間であれば太陽の下でも活動できるその姿で、無惨は膝を付く少年の身体に飛び掛かった。嚇怒で赤く染まっていた視界に入る別の色に、沸点を超えていた思考が急激に冷え込む。これが鬼殺隊の一員ならば、まだ理解できた。あの異常者達の一員ならば、障害になるのは理解できる。その尾は一つ一つが鋭利な刃と化しており、炭治郎の想像通り変幻自在に蠢いている。「お、兄ちゃん？ どうしたの、こんな時間に。それに、その痣……」身体が重い、全身が焼けるように熱い、まるで水中にでもいるような息苦しさが抜けない。単純ゆえに予測が困難。今までその肉体の性能のみで怪物の如く戦ってきた相手が突如人のように不意打ちを繰り出すなど、先入観から推測不可能である。無惨が立っているのは樹々によって日の光は遮られており、仮に朝日が昇っても少年が燃え尽きる様を見る程度の余裕があった。斧は手から零れ落ち、再度拾う時間も余裕ももはや残っていない。動けるのは後一回だけだろう。最後の一撃だったのか、少年は佇んだまま気を失っていた。ただそれに気付かないほど無惨は怒りを燃やし、日影で見えない少年の顔を睨み付けながら管から血を送った。死ぬかもしれないという攻撃を奇跡的に避けて、もう何度目だろうか。舞とは違い、攻撃を躱しながら舞を続けるという精密作業は集中力を著しく削り、心身ともに疲労していた。「は、ははははっ！ 残念だったな人間！ 日の光で私を殺そうとしたのだろうが、無駄だ！ 必ず貴様は殺す、死ぬその時におびえながら精々逃げ――「追いません」」嘗てない憎悪に共鳴するように肉体が更なる進化を遂げる。肉体の至る所から口が生え、衝撃波を辺り一面撒き散らしながら少年に襲い掛かる。殺意が無ければ、敵意もない。鬼殺隊のように鬼に何もまだ奪われていない少年にとって、鬼舞辻無惨は悲しい存在だった。怒りで我を忘れる。無惨にとって、その少年は何処までも歪だった。子供が6人もいる大家族の長男で、父が死んだ後は一家の大黒柱となり家族を支えてくれた。父は身体が弱く何処か植物のように浮世離れしていたのに対し、兄は子供らしくなかった。鬼舞辻無惨は灰と化すまでに、自身の血に匹敵する総量の血液を輸血し、少年はただ立ち続けた。雪道に残る微かな足跡を頼りに駆ける。走り出してどれほど経ったか。樹々が切られ広がった広場に、炭治郎は佇んでいた。思う通りに動くのならば問題ない。炭治郎はそれを無意識に動けるまで身体に染み付けてきたのだ。故に、狙うは後の先。相手を倒すのではなく、相手に何もさせたい戦い方。単純な話だ、無惨は隠すために地面から管を2本、時間差で攻撃しただけに過ぎない。空間操作の血鬼術を持つ鬼の名前を呼び背後に無限城へと続くふすまを開かせて、その傍に立ちながら無惨は鬼と化した少年の末路を眺める。頭部が再生し、この元凶の姿が目に映る。そこに佇んでいたのは鬼狩り――ではなかった。苦しいな、と紙一重に管を躱しながら炭治郎は何処か他人事のように思った。「この耳飾りを頼んだ。俺が戻らなかったら、逃げてその耳飾りと舞を継承していってくれ」その憤怒は無惨の身体を突き動かし――周囲に散らばった肉片の数々から管が生え、少年の身体に突き刺さった。少年に目もくれず無惨が空を見上げれば、黒い空はほとんど白く塗り潰され、山と山の隙間から太陽が姿を現す直前だった。浮きだっていた身体に芯が入る。何のために戦うのか、何のために力を求めたのか。長い夜が終わり、山の間からとうとう朝日が昇り――少年の身体を燃やした。自らを完璧に近い生物と信じて疑わない無惨が傲慢さを捨ててでも見せた技。それでも頑張って耐えて、耐えて耐えて耐えて。自分ではなくなっていく恐怖と身体が灰になっていく恐怖にも我慢して。これが花札の耳飾りを付けた少年だったならば、まだ納得できた。あの侍と関係する者ならば、こうして殺せないことも納得できた。幻聴が聞こえる。あの忌まわしき顔が少年の背後に浮かぶ。同じ位置に浮かんだ痣が、奴が現世に帰ってきたような錯覚を引き起こす。肉体を変異させる。全身の肉を分厚く盛り上がらせ、人の背丈の数倍はあろう赤子のような姿は肉の鎧そのもの。11本もの管を変幻自在に振るうも、全て躱される。振り抜かれた刃が頭部を潰し、視界が遮られた瞬間に両の足が切り裂かれた。物音に目が覚めてしまったのか、禰豆子が炭治郎の背後に立っていた。炭治郎の異様な雰囲気に息を呑むと、普段とは違うように戸惑いを隠せなかった。大切な人を守る――それだけで、どんな相手にも負ける気がしなかった。目を覚ます。窓から差し込む月明かりが時刻を告げる。起き上がり、異常な熱さを訴える身体を無視して皆が眠る寝室から出る。奇妙な感覚だった。嘗てないほど落ち着いている。全身の細胞がこの時を待ち続けていたかのように燃えている。きっと、この熱は命の炎なのだろう。斧を持つ腕は疲労で震え、肩で息をするほど疲労が溜まっているのが目に分かる。至るところを木の破片や吹き飛ばした砂利で怪我を負い、血だらけとなっていた。そんな兄の唯一の趣味が舞だった。父から習った呼吸と舞を何度も何度も、それこそ体に染み付けて一夜明かすほど続けていた。一度試しにその呼吸を行ったところ、すぐ苦しくなり続けられなかった。回避と共に攻撃の隙を突くのは、竈門家に代々受け継がれてきた舞。記憶の中に彼が行ってきた罪がある。それでも、この鬼がここまで道を踏み外す前に止められたのではなかったかと、一人悲しんでいた。もう一つ、少年の絶叫が止んだのは何故か。理由は単純。声を上げる必要が無くなったから。耳飾りを渡してくる兄が、遠い。額に広がるのは、火傷の後を塗り潰すような痣。終わる事のない舞を繰り返しながら、衝撃波を躱し右腕を絶つ。決して攻撃個所を一部に限定してはならない。相手は鬼、一部を限定して硬化させるなど容易いこと。そして同時に打ち合えば、簡単に脆く砕けるのは炭治郎の方だ。自身を見下ろす少年に憎悪が湧き咄嗟に右腕で叩き潰そうとするが、そこで腕が動かない事に気づいた。禰豆子は兄が泣いている所を見たことがなかった。父が死んだ時でさえ気丈にふるまい、どんなに辛くとも泣き言一つ聞いた事がない。以前辛くないかと尋ねた所、兄は優しく微笑んで頭を撫でながら告げた。炭治郎は瞬時に1500個の肉片を斬ることなど出来ない。だが、迫る肉体を肉片に絶ち切る事は出来た。兄は近くにいても何処か遠い所にいる印象だった。まるで知らない遠くの出来事を知っているようで、父から譲り受けた花札の耳飾りに触れながら、空を見上げる兄はそのまま飛んでいってしまいそうな雰囲気だった。「がぁアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア――ッ！？」泣き言は言わなかった。どんなに辛くとも、それ以上に悲しい事を知っているから。例え肺が破裂しそうでも、記憶の大切な人を失った時の痛みと比べれば耐えられた。炭治郎は視線の先である額に手を当てる。恐らく、ここに痣が浮かび上がっているのだろう。「ふざけるな……！ この私が、ただの人間に押されているなど……！！」斬られた肉片の断面はまるで細胞が死滅してしまったように再生を始めず、次々と灰へと化していく。少し天然が入っていて、嘘を吐くのが大の苦手で、強くて優しい兄が大好きだ。父と同じように、耳に付けられていた耳飾りを外して禰豆子に渡す。無惨は気づけば、自身が少年を見上げている事に気づいた。それと同時に声が出せなくなっていることも。管を抜けば、少年は膝を付いた。血管が浮かび上がり、牙が生え細胞が変異していくのが感じる。この鬼と化した少年が守りたがっていた家族を喰らい絶望する姿を見るのも悪くないが、それ以上に無惨にはこの少年が憐れんだ鬼と同様の死に様を晒す方が好ましかった。その姿に、何故か禰豆子は不安感を抱いてしまった。いつも何処か遠い兄の姿。それが、決定的な境界線を越えてしまったような漠然としたズレ。「ハ、ハハハハハハハッ！ いいぞ、私を憐れむ者などこの世に一欠けらも許すものか！」その姿は、町中にいるただの少年だった。忌まわしき鬼狩りの服装でもなく、持っている得物は日輪刀でもないただの斧。文字通りただの人間。禰豆子が受け取るや否や、言い終わる前に首に手刀を放ち、意識を奪う。右目は禰豆子や皆の家族の姿。左目は見たこともない、だけど知っている優しい女性の姿。周囲が戦闘の影響で樹々が軒並み斬り落とされていたため、大きく跳躍して近くの木の陰に隠れる。血が流し込まれる。並大抵の鬼ならば耐えきれない程の血液。流し込まれた総量は十二鬼月に匹敵する。夜の住人である鬼の身体は、超再生も追い付かない速度で灰と化していく。十二の尾がそれぞれ別の型を振るう。それは即ち、ヒノカミ神楽拾弐ノ型全てを同時に放つという事。「禰豆子、この耳飾りを頼んだ。俺が戻らなかったら、逃げてその耳飾りと舞を継承していってくれ」それでも、この男を逃がす訳にはいかない。透き通る世界で見える筋肉一つ一つを決して見逃さず、行動の起こりを限りなく防ぐ。鬼からの報告で花札の耳飾りを付けた少年が出たと聞いた時には忌まわしい過去を思い出し不愉快の極みだったが、その少年が鬼狩りと関わりがないと分かり心から安堵した。意識を失い倒れ掛かる禰豆子を炭治郎は受け止め、寝室に寝かせる。それは、少年が鬼に成り切れていないため完全な鬼にして殺すためだったのか。もはや何に対して怒りを燃やしているのかすら分からない程の憤怒の激流。ならば、増やすしかない。そしてその術を、炭治郎は理解していた。心は折れてしまっていても、噴き上がって来る何かが炭治郎を立ち上がらせる。そう、更に火を付けたという事はそれだけではない。無惨には目の前の少年がどうしようもなくあの忌まわしき男と姿が重なって見えた。薪を切る斧を手に、玄関の扉を開ける。寒い夜に吐息は白く空へ昇り、満月が辺りを照らしていた。部下の鬼に頼むはずがない。もし万が一逃げられでもして、鬼狩りと遭遇した場合、きっと無惨はその鬼を100回殺しても殺し足りなくなるだろう。そのような例外を発生させないためにも、無惨自ら出向いていた。そしてもう一つは、とある侍の記憶。強くて優しく、けれど大切なものを零してしまった悲しい記憶。苦しくて、辛くて、痛くて、生きている事さえ否定されているようだ。その後ろ姿に安堵し声を掛けようとして、禰豆子の足が止まる。炭治郎の周囲には雪と灰が舞い上がり、炭治郎の後ろ髪がなびく。声にならない悲鳴が上がり、無惨の身体が日に焼かれ灰と化していく。無惨は咄嗟に散らばった肉片を再生させて影へ逃げ込もうとするが、今回やるべきことは簡単なはずだった。花札の耳飾りを付けた少年を家族諸共皆殺しにして憂いを絶つ、ただそれだけのはずだった。『これは、父さんが代々受け継いできたものだから。……強くて優しい、お侍さんが残してくれた大切なものだからさ』「貴方が、家族みんなを襲わないというのなら、俺は貴方を追いません。もう二度と、この山に近づかないで下さい」あり得ない現実を前に、彼の保有する五つの脳の全てが思考停止する。否、腕だけではない。見上げる瞳以外何一つ動かない。そこで無惨はようやく辺りを見渡して漠然とした。こんな苦しいのに続けて大丈夫なのかと次男の竹雄が心配そうに聞けば、兄は恥ずかしそうに頬を掻きながら苦笑した。あのこの世の不条理のような存在がそう何度も現れるはずがないと分かっているが、それでも万が一の確率を潰すために無惨自ら出向いていた。どれだけ時間が過ぎただろうか。今まで日没から夜明けまで舞を続けていても息切れ一つしなかったというのに、既に息は切れ犬のように舌を出しながら酸素を求めている。周囲一帯に広がる肉片の山。それは即ち、自身が細切れに刻み込まれた事を差し示していた。あの頃。死の恐怖に怯えていた無様な自分を思い出させるその目だけは、無視することはできなかった。それだけならばまだ無惨は冷静さを保てた。所詮は他人似。本当に追い込まれれば無惨は慢心を捨てて逃亡を選択できる男だった。頑張った。本当はこんな痛い事したくなかった。斧を薪ではなくて人に向けるなんて、本当は怖くて怖くて仕方なかったのだ。無惨は微動だにしなかった。だからこそ、少年は反応出来なかった。朝目覚めて兄の姿が見えなかった禰豆子は、途方もない不安感に襲われ兄の姿を求めて走った。すぐさま足が再生して、周囲一帯を管で薙ぎ払う。触れようものなら細胞を殺す毒を流し込んで殺せる管だが、掠りもしない。それは歓喜。千年もの間待ち焦がれ続けてきた鬼の存在に、無惨は飛び出した。成果も出ずに時間だけが過ぎ去っていく。父が死に、炭治郎が一家の大黒柱になろうとも完全な再現は困難だった。少年の足元。地面から突如突き出てきたのは細長い管。威力を殺しただ相手に刺す事のみに特化したそれを、少年は限界の身体を酷使しそれでも間一髪で気づき斧で絶ち切った。この世界に鬼はいる。ならば鍛えなければならない、家族を守るために。だが違う。この男は鬼殺隊でもなければ、花札の耳飾りの関係者でもない。ただの人間相手に手こずっている。それが無惨の怒りに更に火を付けた。瞬間、鬼舞辻無惨の思考は一色に染め上げられた。傲慢も慢心も恐怖も憎悪も、彼の中で無数に蠢く感情は全て塗り潰された。そもそも最初から炭治郎は鬼を倒すつもりなどなかった。鬼を倒す方法は2つある。一つは日輪刀で首を切ること。
The novel "熱炭治郎" includes tags such as "体調不良", "善炭" and more.