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気体の圧力と液体の圧力は大気圧や水圧だけではありませんが、 ここでは大気圧と水圧についてまとめておきます。 それぞれを求める計算公式と単位がいくつかありますので、名前と読み方と意味を覚えておく必要があります。 簡単な計算 … 定圧変化とは圧力を一定とした状態変化のことです。 風船のような柔らかい素材でできているものに、ゆっくり空気を入れていくと、中の空気は膨張しますが圧力は一定のままです。つまり、体積(容積)だけ変化し、圧力は変わらないという場合です。 2-2. 圧力がかかるとできるだけ体積を小さくしようとし、水になったほうが密度があがり体積が小さくなれるため、溶けて水になる)。 人間の重さがスケート靴の刃を通して圧力として氷にかかると、その部分の氷は溶けてしまいます。 なお, 物質量は \( n \ \mathrm{mol} \) で常に一定とする.\[ Q_{A \to B} = U_{A \to B} + W_{A \to B} \label{TdLaw-1_T} \]仕事 \( {W}_{C \to A} \) について考える. \[ \begin{align} PV &= nRT \notag \\ \to \ P_2V &= nRT \label{EqOfSt_P} \end{align} \]余談だが, 圧力は力ではないことを今一度強調しておく. 化学便覧によると、水の断熱圧縮率:Ks=0.0000000004457 [Pa^-1] (20℃)とありました。これは1Pa当たり、体積が0.0000000004457変化するということです。 であれば、追加水量:⊿V[m3]、管内容積:V[m3] 圧力変化:⊿P[Pa] とすると、 ⊿V = Ks * V *⊿P で計算できると思います。 なお, 物質量は \( n \ \mathrm{mol} \) で常に一定とする.\[ Q_{C \to A} = U_{C \to A} + W_{C \to A} \label{TdLaw-1_V} \] ボイルの法則は一定温度の元では、 「一定量の気体の体積は圧力に反比例する」 というもので圧力 P 体積 V とすると \color{red}{PV=k} と表されるものです。シャルルの法則は一定圧力の元では、 「一定量の気体の体積は絶対温度に比例する」 というもので体積 V 絶対温度 T とすると \color{red}{V=kT} と表されます。この2つの法則を組み合わせてみましょう。 \label{W_T} \]等圧変化に対する考察を推し進め, 理想気体に対するマイヤーの式と呼ばれる重要な公式を導くことにする.以下, 等温変化について上図を用いて議論する. 41章:水の体積弾性係数. なお, 物質量は \( n \ \mathrm{mol} \) で常に一定とする.内部エネルギーの変化は温度のみに依存し, \[ \begin{align} U_{B \to C} &= \int_{B}^{C} \ dU \notag \\ & = \int_{T_1}^{T_2} n C_{v} \ dT \notag \\ U_{B \to C} &= n C_{v} \left( T_2 – T_1 \right) \label{deltaU_P} \end{align} \] である.状態方程式(式\eqref{EqOfSt_P}), 熱力学第1法則(式\eqref{TdLaw-1-P}), 内部エネルギーの変化(式\eqref{deltaU_P}), 外部に与えた仕事(式\eqref{W_P})より, \[ \begin{aligned} Q_{B \to C} &= U_{B \to C} + {W}_{B \to C} \notag \\ \to Q_{B \to C} &= n C_{v} \left( T_2 – T_1 \right) + P_2 \left( V_1 – V_2\right) \end{aligned} \] \[ \therefore \ Q_{B \to C} = n C_{v} \left( T_2 – T_1 \right) + P_2 \left( V_1 – V_2\right) \label{TdLaw-1_2-P} \]内部エネルギーの変化は温度のみに依存するので, \[ \begin{align} U_{A \to B} &= \int_{A}^{B} \ dU \notag \\ &= \int_{T_1}^{T_1} n C_v \ dT \notag \\ U_{A \to B} &= 0 \label{deltaU_T} \end{align} \] である.定圧変化なので圧力 \( P \) は体積 \( V \) によらず一定であることに注意すると, \[ \begin{align} {W}_{B \to C} & = \int_{B}^{C} \ dW \notag \\ & = \int_{V_2}^{V_1} P \ dV \notag \\ {W}_{B \to C} & = P_2 \left( V_1 – V_2\right) \label{W_P} \end{align} \] である.常温常圧の二原子分子理想気体 \[ C_v = \frac{5}{2}R \ , \ C_p = \frac{7}{2}R \notag \]単原子分子理想気体 \[ C_v = \frac{3}{2}R \ , \ C_p = \frac{5}{2}R \notag \]状態方程式(式\eqref{EqOfSt_T}), 熱力学第1法則(式\eqref{TdLaw-1_T}), 内部エネルギーの変化(式\eqref{deltaU_T}), 外部に与えた仕事(式\eqref{W_T})より, \[ \begin{aligned} Q_{A \to B} &= U_{A \to B} + {W}_{A \to B} \notag \\ \to Q_{A \to B} & = 0 + nRT_1 \log{ \frac{V_2}{V_1} } \notag \\ \therefore \ Q_{A \to B} &= nRT_1 \log{ \frac{V_2}{V_1} } \end{aligned} \]\[ Q_{B \to C} = U_{B \to C} + W_{B \to C} \label{TdLaw-1-P} \]再々度, 上図を用いて定積変化について議論する. p-vグラフと熱力学第一法則をつかうだけで等温変化・定圧変化・定積変化のそれぞれについて, 内部エネルギーの変化・系が行う仕事・吸収する熱 … そもそも両者は次元が異なる量であり, 圧力は”単位面積あたりに働く”力である.状態方程式(式\eqref{EqOfSt_V})式, 熱力学第1法則(式\eqref{TdLaw-1_V}), 内部エネルギーの変化(式\eqref{deltaU_V}), 外部に与えた仕事(式\eqref{W_V})より, \[ \begin{aligned} Q_{C \to A} &= U_{C \to A} + {W}_{C \to A} \notag \\ Q_{C \to A} & = n C_v \left( T_1 – T_2 \right) + 0 \end{aligned} \] \[ \therefore \ Q_{C \to A} = n C_v \left( T_1 – T_2 \right) \]等温変化において \( P, V, T \) のうち変化せず一定の量は温度 \( T = T_1 \) である.