釜山 (プサン)大学の国際関係学教授であるロバート・ケリー教授が先週、ある寄稿文で「新型コロナウイルスの患者が急増したが、韓国は安全な場所だ」と明らかにした。 キムさんは乳母に違いないという思い込みの背景にはさらに、「人は同じ人種同士で付き合うものだ」という意識的、あるいは無意識の思い込みがあるのかもしれない。私はあるとき、男性の友人3人と一緒にコンサートに出かけた。2人は白人の英国人、1人は中国系英国人だった。話を聞いた全員が、私は中国系の彼とつきあっているに違いないと思い込んでいた。インタビューを受け続けるケリー教授と、子供たちを部屋から連れ出す妻のキン・ジュンアさんしかし、キムさんが子供たちの母親ではなく世話係だと一部の人が思い込んだ背景には、アジア人女性に役割に対する人種偏見が根ざしていると、大勢が指摘した。このビデオはすでに何億回も再生されており、ソーシャルメディアでは何十万人もの人が大笑いし、共感していた。「私の人種と、東アジアの女性は従順だというイメージが、私が嫌がらせを受ける頻度やその内容と関係しているのだろうか」一方で、韓国で2年働いたBBCのアンドリュー・ウッド記者は、自分はしばしば米兵に間違われたと話す。「金曜や土曜の夜となると、白人の男が手を挙げてもタクシーはほとんど止まってくれなかった。白人男は酔っ払った米兵で、後ろの座席で吐くに決まっているという思い込みが、タクシー運転手にはあるらしい」英国で暮らすカップルのティファニー・ウォンさんとジョナサン・スミスさんは、確かに付き合い始めた時には見知らぬ人から差別されることもあったと話す。とはいえ、それはむしろ例外的な反応だったが。韓国で乳母として働くフィリピン人のヘレンさん(仮名)は、一部の「韓国人が肌の色をやたらと気にするようになってきた」と話す。そして、肌の色が黒い人を差別するようだと。「最高に笑えるBBCビデオの女性が乳母だって、なんでみんな思い込んでるの? どうして奥さんじゃないの?」というツイート「通りを歩いていたら、いろいろ怒鳴られたりしました。ジョンに向かって『アジアの女の子と付き合うなんて、残念だね!』と叫んだ男の人もいた」とティファニーさんは言う。ふたりの同僚や家族の中にも、ふたりが違う人種の相手と付き合っていると知った当初は驚いた人たちがいる。その一方で、各自が自分の中にある思い込みを再点検する良い機会だという意見もある。韓国では確かに、乳母を雇う家庭もある。特に両親が共に長時間働く、共働き家庭では。この批判は当然だと、全員が納得しているわけではない。キムさんのパニックした表情や、大慌てで子供たちを連れだした様子から、自分がクビにならないか心配する乳母に見えたのだという人もいる。しかしこれに対して、キムさんの態度は実に母親の態度そのもので、慌てた様子は夫のインタビューをこれ以上邪魔したくなかったからだろうという反論もある。いずれにしても、韓国語を話す人には、キムさんが子供たちの母親だというのは自明だった。ビデオの女の子が「どうして? なんでダメなの?」、「ママ、どうして?」と言っているようなので。「白人の友人たちと、通りすがりに受ける嫌がらせについて話していたら、お互いの経験はかなり違ったものだった。彼女たちは私ほど、赤の他人にからかわれていなかったし、からかわれても、見下されるようなことはあまり言われていなかった。不愉快には変わりなくても、内容が違っていた」私がロンドンで大学に通っていた時、(中国系英国人の学生なのだから)専攻は医学か経済のどちらかだろうと、ほとんどの人が決めつけていた。実際には英文学専攻だったのだが。日系研究者のクミコ・トダさんは、英国育ちで英国発音で話すにもかかわらず、初対面のほとんどの人に「どこ出身ですか」と尋ねられるという。「(1) あれは奥さん。乳母でもメイドでもなくて。(2)キム・ジュンアという名前がある。(3) 子供たち可愛い。(4) 人生いろいろ」というツイート。このことに気付いた人たちの間で、その思い込みは何が原因なのか、人種や性別、異人種間の結婚に関するステレオタイプと偏見が原因ではないのかなど、議論につながった。しかしその一方で、一部のマスコミを含めて多くの人が、ビデオに登場したケリー氏の妻、キム・ジュンアさんについて、乳母と最初から思い込んでしまっていた。「あのBBCビデオは最高。でも白人男性といるアジア人女性が乳母だって、決めつけないで。すごく地味な人種差別だから」というツイート町なかで通り過ぎる人たちの態度も、トダさんの外見に左右されているようだ。とあるインド系のジャーナリストが地方紙で働き始めた時、受付は彼女を清掃係と勘違いして、「台所を掃除しに来たの?」と尋ねた。多少いらいらしたけれども、これは大したことではなかった。しかしこういう思い込みや決めつけが、もっと本人を傷つけることもある。「このステキなビデオを見て、誤解してしまった?(笑) 笑って、自分の偏見について学んで、前より賢くなればそれでいいの」というツイート。「ビデオの女性が乳母だと決めつけるの、みんな止めてくれない? あれは奥さんだから(全部大文字でごめん) #人種差別反対」というツイートキムさんが乳母だという思い込みは、白人中心的な偏見だという指摘もある。「職場で婚約者の話をすると、みんな彼女は当然、白人だと思っているし、白人じゃないと分かればびっくりするかもしれない。差別的で不快だというわけではなくて、単に人は、誰かと付き合うなら同じ人種の相手だろうと、とりあえずは思っている」とジョンさん。 北朝鮮は、ゲリラ戦とはいえ少なくとも日本と戦ったことはあるし、戦後、臨時政府の法律(土地の国有化など)も守りました。〉反日が韓国の歪んだ民族主義のせいで存在するのではなく、韓国の歪んだ民族主義そのものが反日から起源したものなんです。私もこれは逆だと思いますが、韓国人であるシンシアリーさんは反日「政策」あるいは国策としての反日が韓国の歪んだ民族主義の原因と考えているようで、政府と国民(民族)は違う、あるいは国策のせいで韓国の民族主義が歪んだと考えているようにみえますね。それに、正統性も民族主義も、韓国の反日思想の「ある一定の部分」を説明することは出来ても、反日の全てを説明することはできません。それこそ、「宗教」「信仰」に匹敵する様々なアプローチが必要になるでしょう。教授は「北朝鮮のほうが正統性がある」の理由として、(韓国の民族主義的な見方では)韓国は「米国の植民地」でしかなく、欧米化された価値観に飲み込まれているなど、古い民族的な何かを韓国が北朝鮮ほどちゃんと守っていないことを指摘しています。・(その劣等感から)韓国人は朝鮮民族として、日本を民族の敵と決めつけ、反日をやめるわけにはいかないのだケリー氏の言う「政府も民間も、韓国はナショナリズムを重要に教えている」というのは、文脈から戦後の事を言っていますよね。本ブログで正統性(legitimacy)という言葉を使うようになったのが二〇一四年からで、「韓国人が暴く黒韓史」が二〇一五年に出ましたから、本ブログとほぼ同じ時期に正統性というキーワードを韓国の分析に使っていた、ということになります。こういう抽象的なことで同じ意見を持つ人がいるとわかると、心強いですね。特にアメリカ人は単純化しすぎです。アメリカのシンクタンク太平洋評議会が数年前に「日本が竹島を放棄すれば仲良くなれるんじゃね?」的なことを言ったりしました。わからない単語もあって、完全に英文を理解したわけじゃないですが…しかし、私はそれとは違って、正統性には臨時政府に基づく見方が必要であると考えています。米国の植民地云々は韓国の左派がよく言い出すことですが、保守右派にも民族主義や反日思想は強く存在しています。抗日も反日感情がベースであり、反日の一種でしょう。純粋な独立意識からくる抗日なら、中国の属国に甘んじていたことをうまく説明できません。ベトナムで言えば微姉妹を誇りにするような、独立を貴ぶ意識が朝鮮には一切見られません。Robert E Kelly氏の、「なぜ韓国はこんなにも日本を気にするのか」です。釜山大学の教授でもあるロバート・ケリー氏の分析で個人的に面白いと思ったのは、正統性(legitimacy)やアイデンティティーという言葉が多用されていることです。・なぜなのか?その理由は、そのナショナリズムの側面からすると、韓国が北朝鮮に勝てないからだ韓国が正統性で北朝鮮に負けていると確実にするためには、韓国の左にも右にも共通する、もっと「韓国という存在の総意としての何か」を持ち出す必要があり、それが臨時政府、すなわち捏造された「抗日」の歴史です。いわば、反日が韓国の歪んだ民族主義のせいで存在するのではなく、韓国の歪んだ民族主義そのものが反日から起源したものなんです。しかし、見解の相違があるとはいえ、「反日は韓国の民族主義と密接な関係があり、韓国人の精神世界を安定させるため、韓国人は反日を捨てることが出来ない」とする内容、そして「ある種の劣等感が作用している」という分析にも、ほぼパーフェクトに同意します。教授は、こう主張しています(以下、かなり意訳が入っています)。ちなみに私は韓国の民族主義について「幼稚」「中世に生きている」とか色々思うところはありますが、「歪んで」いるとは思いません。抗日=反日の一種とすると、「反日(抗日)が北より十分でなかったから反日が生じた」って、論理的にもおかしくなってしまいます。以上のことから、ケリー氏の言うナショナリズムより先に反日感情があり、屈折したナショナリズムは反日感情から生まれたと考えます。価値観の違う国とのお付き合いは慎重に最低限にするのが良いと思うだけです。・韓国人が信じているナショナリズムだと、北朝鮮人こそが韓国人より純粋な「minjok(民族の韓国語読み)」になる・韓国の反日は(政治的、歴史的なものというより)韓国人のアイデンティティー宣言であると言うべきだ ロバート・ケリー教授(右)と妻のキム・ジュンアさん、および夫妻の2人の子どもたち。韓国の釜山大学で(2017年3月15日撮影)。(c)AFP PHOTO / Yelim LEE https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-39251963
釜山大学の教授でもあるロバート・ケリー氏の分析で個人的に面白いと思ったのは、正統性(legitimacy)やアイデンティティーという言葉が多用されていることです。 本ブログで正統性(legitimacy)という言葉を使うようになったのが二〇一四年からで、「韓国人が暴く黒韓史」が二〇一 … 朴元大統領の罷免について韓国から伝えていたロバート・ケリー氏。 ケリー氏は韓国・釜山大学で政治学や国際関係を教えている教授で、著書もあります。 超真面目にbbcスタジオからの質問に答えようとしていたところ…