ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 曖昧の用語解説 - 多義性。普通2つ以上の意味にとれる表現として蔑視的にみられるが,w.エンプソンが『曖昧の七つの型』 (1930) でこれを詩の大きな特徴であると主張して以来,言語技術の一つとしてむしろ積極的に評価されている。
「構造的曖昧文」となることを避けるべき 法律用語の構造的曖昧文による混乱を防ぐ必要がある。 判例や政府答弁などについても、「色付け」や「鍵括弧」を用いるなどして、学習者が誤った理解をしてしまうことがないように調整していく必要があると考える。 曖昧さを好む日本人、新型コロナウイルスを前にしても「変わらない」=中国報道(サーチナ) 日本語の表現には曖昧なものが多く、お互いに察し合う文化と言えるだろう。これは比較的ストレートに物事を表現して意思を伝え… もし、曖昧な表現を使ってしまえばどうでしょう。 とたんに、あやふやな言い方になります。 「言い切る癖をつけたほうがいいかもしれない」 「言い切る癖のほうがいいみたいな」 主張したいことがぼやけてしまい、読者に対してとても失礼です。 何だか自信のない表現に聞こえませんか。 主語がハッキリとしない言葉だと誰がどのようにすべきであったのか明確になりません。また、「何が」「どう」問題があったのかも漠然としたままです。もし仮に誤った課題を設定した場合、その後は誤った課題に対策案を立てる作業となり、結果的に価値的な対策を行うことができなくなってしまうのです。例えば下の図のように連続性のない問いと答えが続いたり、漏れが生じると真因に辿り着くどころか、全く違う方向に導かれてしまう可能性があります。1つの有害事象が発生した場合、わりと多くの人々が「事象そのもの」を課題の論点として分析を開始します。発生した出来事はハッキリしており、あえて分析する課題を検討することに時間を割く必要はないと考えるのです。課題には階層性があり、その対象となるレベルによって対策案も変わります。この図では中心に向かうほど現場レベルの課題に近づいていきます。より実務的な対策を要するということです。分析を進めるにあたっては、つながりや順序を踏まえることが大切です。なぜなぜ分析でよくみられる間違えとしては、分析を進めることを優先するあまり「なぜ」→「答え」の連続が飛躍していることがあります。ハーバード大学大学院の教授でリーダーシップの研究者でもあるロナルド・ハイフェッツ教授は、課題には2種類あると指摘しています。その2種類を示したのが以下の図になります。分析の対象を明確にするコツは、性急に分析課題を決めつけないことです。例えば何らかの問題が発生し、その問題を解決するために分析を行う場合、「何が問題であったのか」をしっかりと吟味することが大切です。この場合、「少子化問題」というものを違った論点で対策する必要があります。前述したとおり、課題の設定は対策という一連の工程における最上流の工程です。つまり、正しい課題の設定をしなければ、その後の工程は解決したい問題の対策にならない可能性があります。分析の目的が再発防止のためであり、真因を見つけること自体ではないことを忘れずに進めていきましょう。なぜなぜ分析を行う際には、「見たまま」を明確にすることが大切です。主語が抜けた言葉だと、複数の解釈ができてしまったり、状況を正確に把握しにくくなります。望ましくない事象には必ず原因があるものです。しかし、原因というのは1つだけとは限りません。複数の原因が相互作用して発生することも多々あります。そのため、設定した課題が適切であったか否かを、論理的に議論し検討すること。そして対策の立案や実施をする際には、設定した課題が適切であったかを検証する必要があるのです。すべき手順やマニュアルがハッキリしており、それを遵守しなければ達成できない課題などが当てはまります。さらに日常業務に置き換えた場合、安全に業務を行うために絶対に遵守しなければならないこと、あるいは安全を実現するために必要な事柄が明確になっている課題です。RCA(根本原因分析)を実施する中で「なぜなぜ分析」を行う場合には、とても重要な分析になります。もし仮にここで真因を間違えて特定してしまえば、その後に行う再発防止のための対策も的外れなものとなる危険性もあります。事象をありのまま表現するコツは、出来事を「見たまま」に表現することです。例えばインシデントの原因分析を行う場合なら、「注意を欠いた」「危険を見落とした」などのザックリした表現ではなく、「何を」「どうした」のかをストレートに表現する必要があります。例えば「少子化問題」を例にすると、少子化というのはあくまでも観察できる事実でしかありません。それ自体が善であるか悪であるかは、それを評価する人の考え方や立場などによっても変わります。しかし、その少子化によって副次的に発生する問題もあります。例えば労働人口の減少、あるいは多くの高齢者を支える年金問題などです。この図でいう「仮説」とは、つまり分析の対象となる「課題」のことです。別な言い方をすると解決したい問題のことです。もしもこの仮説を「事象」とした場合、このイシューツリーは単なる出来事流れ図になります。なぜなぜ分析といっても、その対策を行う立場によって内容は変化します。発生した望ましくない事象の原因を掘り下げていくことで真因を把握するために、なぜなぜ分析は有効な手段です。しかし、真因を把握することは、あくまでも再発防止のための手段に過ぎません。分析の目的は再発防止であることを忘れずに分析を行いましょう。なぜなぜ分析は、インシデントやアクシデントに対して講ずる手段です。そのため、分析には当然ながら「課題」が必要となります。以下の図は、本質的な課題を決定するための流れを表したものになります。なぜなぜ分析は、業務中に発生する可能性のある事故の未然防止、あるいは再発を防止するために行います。そして分析の対象となるのは、業務の安全な運行に対して脅威となりうるものになります。なぜなぜ分析を進める際には、直近の「なぜ」に対して「答え」がつながるかを確認しながら行いましょう。また、事象の順序を踏まえて進めることが大切になります。この段階で課題を明確にできていないと、分析は結果的に大きく的を外れることになってしまいます。なぜなぜ分析の目的は原因の究明それ自体にあるのではなく、再発の防止が目的なので原因を正確に特定する必要があります。曖昧な表現や大雑把な表現ではなく、具体的かつ「ありのままを表現する」ように心がけましょう。事象は不可逆的なものであり、時間を巻き戻して「事象」が発生した時点に遡り対策することはできません。対策を実施しようとした時には既に「事象」は発生した後であり、事象に対して誰も対策を行うことはできません。なぜなぜ分析は問題の真因を特定するのに非常に有効な手法です。分析の過程において、自分たちを取り巻く環境や状況について「振り返り」を行う貴重な機会にもなります。なぜなぜ分析を進めていくと、人のミスやエラーが見つかることもあるでしょう。人間が介在する業務を行う以上は、人間のミスやエラーは避けられないかもしれません。例えば実際に院内で発生した有害事象の再発を防止する場合です。多くの場合、実際に発生した有害事象を課題として、その事象に対して対策を行うわけです。「注意を欠いた」「危険を見落とした」などの表現には、暗黙のうちに前提となる「正解」が含まれています。前提となる正解とは「本来すべき(すべきではない)」ことです。なぜなぜ分析でいえば、再発防止のために対策案を立てたものの、実際に対策を実行してみなければ効果が検証できないような不透明な課題などがあります。そのため、なぜなぜ分析を実施する際には、課題の設定を慎重に行うことが大切です。適応を要する課題は、必ずしも言語化できないような実務経験による知恵や勘のようなものです。例えば教科書を読めば何となく理解できるものでも、実務の中で身につけなければ完全には理解できないような課題がこれに当たります。なぜなぜ分析は言葉による分析です。そのため「なぜ」という問いも、なぜに対する「答え」も的確な言葉が重要になってきます。曖昧で遠まわしな言葉や事実を捉えづらい言葉では、分析が正確にできなくなってしまうためです。そのため、RCAを実施する過程において、なぜなぜ分析のパートは時間的にも労力的にも最も比重の高い部分であるといえます。【医療安全】4M5E分析(4M4E分析)とは~意味と方法を事例で解説分析をする場合、そうする機会となった「事象」があるはずです。わりと多くみられるのが、この事象をそのまま課題として設定し、分析から対策の立案そして対策実施まで進みます。分析や対策の立案には多くの時間を割きますが、課題の決定にはほとんど時間を割かないのです。例えば組織全体として「安全」という課題を検討する場合、それは組織的な大きな論点、つまり大論点となります。一方で現場レベルで安全を検討する場合、それはより実務的で具体的な行動に直結するものとなります。このように、なぜなぜ分析をするといっても、それを検討する立場によって、「視座」「視野」「視界」が変わり、見える世界にも差異が生じるのです。この2つの課題を分けて考えることが重要な理由は、すぐに適応できないような課題に対して、あたかも明確な課題であるかのように対策を立て、それが結果的に価値のない対策に陥ってしまうことを回避できるからです。つまり分析の対象となる課題や論点を設定する場合には、その対策はどのレベルで重点的に実施していくのかを検討しなければならないということです。そのため、なぜなぜ分析を進める際には、「主語」「出来事」をセットで考えるようにしましょう。大切なのは人のミスやエラーを原因とするのではなく「なぜミスやエラーが発生したのか?」という状況を確認していくことなのです。例えば組織全体として掲げた安全指針も、現場レベルではより実践的な対策として落とし込まなければ意味がありません。では全体的な指針が不要であるかというと、それも必要なことです。しかし前述したように、問題の本質というのは事象そのものではありません。しかし、なぜなぜ分析を進める中で、人のミスやエラーに囚われると真因がわからなくなったり事実が歪んでしまう可能性があります。分析を進める中で人のミスやエラーが発見されると後知恵バイアスが働いたり、ミスやエラーを過大視することで事実が正確に見れなくなってしまうことがあるためです。2種類の課題を踏まえた上で、どのように課題を決定していくとよいのかを次に解説します。また、原因には複数の要因が取り巻いていることもあります。そのため、原因というのは実際とても見つけにくい側面もあるのです。要因に囚われて真因を見落とすことが無いように、しっかり要因と原因の区別をしましょう。なぜなぜ分析も同じです。なぜなぜ分析という大きな枠組の大論点も、より現場レベルの実務的な論点として対策を検討しなければなりません。実際に事故が発生するのは基本的に「現場」だからです。この例の場合、分析の対象が「患者が転倒した」だけでは分析内容は違ってきます。なぜなぜ分析を実施しても、曖昧な原因にしか辿り着かないでしょう。分析を進める上で重要なのは、いかに漏れなく原因を抽出するかです。そのため、1つ1つの問いに対して的確な答えが求められるのです。 なぜなぜ分析を行う前に「何のために」分析を実施するか明確でなければなりません。また、分析する課題が間違っていれば、当然ながら分析の結果も的外れなものとなります。そのため、なぜなぜ分析を実施する場合には、まず分析する課題を抽出して明確にする必要があります。分析の対象を明確にするコツは、性急に分析課題を決めつけないことです。例えば何らかの問題が発生し、その問題を解決するために分析を行う場合、「何が問題であったのか」をしっかりと吟味することが大切です。この段 …